相談現場で感じた「頼むほどではないが、一人では不安」という課題

行政書士として古物商許可の相談を受ける中で、繰り返し感じていたもどかしさがありました。

個別の判断や書類収集、警察署への提出まで専門家に任せたい方がいる一方で、小さく事業を始めるため、申請書は自分で準備したいという方もいます。ただ、様式を探し、書き方を確認し、誓約書や略歴書まで整える作業には不安が残る。このような趣旨の相談を受けるたび、行政書士への依頼と完全な自力申請の狭間にいる方へ、別の選択肢を用意できないかと考えていました。

警察庁の統計では、2025年末の古物商の許可件数は614,118件です。古物市場主1,076件を含む「古物商等」の合計は615,194件で、前年より42,170件増えています。ただし、統計上の増加とフリマアプリ等の普及との因果関係を、この数字だけで断定することはできません。

それでも相談現場では、オンラインで中古品の売買を始めるにあたり、許可の要否や準備方法が分からないという声に接します。その最初の不安を少し軽くする方法として形にしたのが、古物商許可申請書メーカーです。

行政書士実務とIT開発の両方を生かした開発

私は、行政書士事務所とは別に、ITツールの開発を行う株式会社システムデザインマネジメントも運営しています。古物商許可の実務で、どの書類が分かりにくいのか、どこで入力漏れが起こりやすいのかを見てきた経験と、入力内容から書類を組み立てるシステム開発の経験を組み合わせれば、自分で申請を進めたい方の負担を減らせると考えました。

開発で重視したのは、便利そうに見せることよりも、ツールが担う範囲を明確にすることです。定型的な書類作成はシステムで支援し、許可の要否や営業所の実態など個別の判断が必要な場面は、管轄警察署又は専門家へ相談する。この分け方を前提に設計しました。

この取組は、2026年8月27日付のリユース経済新聞「システムデザインマネジメント、古物商許可申請を簡単に」でも紹介されています。

書類作成部分に絞った理由

古物商許可の申請では、申請者、役員、管理者、営業所、取り扱う古物、ウェブサイト利用の有無など、多くの情報を所定の様式へ整理します。書類ごとに同じ情報を記載する場面もあり、初めて準備する方にとっては、どこへ何を書くのかが分かりにくいところです。

そこで、手続全体を自動化したように見せるのではなく、入力した情報から申請書類のPDFを作る部分に役割を絞りました。申請の前提となる事実確認や法的判断までツールが代わりに行うものではありません。

行政書士へ依頼する場合は、個別事情の整理、必要書類の案内、申請書類の作成、受任範囲に応じた提出や補正対応などを相談できます。Makerは、利用者が自分で内容を確認し、添付書類を集め、警察署へ提出するためのセルフサービスです。支援範囲が異なるため、状況に応じて選んでいただくものと考えています。

作成できる書類と全国47都道府県への対応

2026年8月30日に公式サービス画面で確認できた主な対応内容は、次のとおりです。

  • 古物商許可申請書、誓約書、略歴書等のPDF作成支援
  • 個人申請と法人申請
  • 営業所1か所と複数営業所
  • URL利用あり・なし
  • 全国47都道府県の誓約書様式

誓約書は、個人用、管理者用、法人役員用について、全国47都道府県の様式に対応しています。申請書本体は入力内容をもとに作成します。様式や警察署の運用は変わることがあるため、利用前と提出前に古物商許可申請書メーカー公式サイト及び申請先の最新案内を確認してください。

ツールだけでは申請が完了しないこと

MakerでPDFを作成した後も、申請者の状況に応じた添付書類の準備、内容確認及び管轄警察署への提出が必要です。大阪府警察の案内では、申請書類のほか、たとえば次の資料が挙げられています。

  • 住民票の写し
  • 本籍地の市区町村が発行する身分証明書
  • 法人の登記事項証明書及び定款
  • URLを届け出る場合の使用権限を確認できる資料

必要な書類は、個人・法人、役員や管理者、営業所、ウェブサイト利用の有無等によって異なります。申請先から追加資料や補正を求められることもあります。

Makerには、行政書士による個別の書類確認、申請代理、警察署との折衝、添付書類の取得及び許可取得の保証は含まれません。出力した書類は、提出前に申請者ご本人又は専門家が確認してください。

料金設計に込めた考え

2026年8月30日時点のMaker公式料金は、次のとおりです。

  • 個人版:980円(税込)
  • 法人版:1,980円(税込)
  • 使い放題:5,500円(税込)/月

個人版と法人版は、自分で申請を進める方が書類作成部分を利用するための料金です。使い放題プランは、個人版・法人版を継続して複数案件で利用する方向けです。プランごとの利用範囲や再出力期間は、申込み前に公式サイトで確認してください。

この料金と行政書士報酬は、同じ支援を価格だけで比較したものではありません。Makerはセルフサービスの書類作成支援であり、行政書士への依頼には個別確認や受任内容に応じた手続支援が含まれます。自分で進められる部分と、専門家へ相談したい部分を分けて選べるようにすることが、料金設計の前提です。

なお、警察署へ納める申請手数料や添付書類の取得費用は、Makerの利用料金とは別に必要です。

許可の必要性に気づく入口としての役割

古物商許可が必要かどうかは、単に利益を得る目的があるか、取引回数が多いかだけで一律に決まるものではありません。

警察庁の解釈運用基準では、「営業」は一般に営利の目的をもって同種類の行為を反復継続して行うこととされ、その判断は行為の実情に即して客観的に行うものとされています。フリマサイト等での取引も、取引の実態や営利性等に照らして個別具体的に判断する必要があります。

自分の不用品を処分する場合と、中古品を買い受けて販売する営業や、委託を受けて売買する場合とでは、確認すべき前提が異なります。Makerを知ることが、まず自分の取引に許可が必要かを確認するきっかけになればと考えています。判断に迷う場合は、取扱商品、仕入れ方法、販売方法等を整理し、管轄警察署又は専門家へ確認してください。

行政実務とDXについての今後の考え

行政手続には、専門的な判断が必要な部分と、決まった情報を正確に書類へ反映する部分があります。すべてを人の手だけで進めるのでも、すべてをツールに任せるのでもなく、それぞれの役割を分けることで、利用する方の手間を減らせる場面があります。

古物商許可申請書メーカーは、相談現場で感じたもどかしさを、行政実務とITの両方から整理して形にしたものです。今後も、何をシステムで支援でき、どこから個別の判断が必要なのかを明確にしながら、実際の業務に役立つ仕組みを考えていきます。

行政書士業務とは別に行うIT・DX支援の内容は、専用ページでご案内しています。

最新情報の確認先

本記事は2026年8月30日に、次の一次情報・公式情報を確認しています。サービスの対応範囲、料金、申請様式及び警察署の運用は変更される場合があるため、利用時点の最新情報をご確認ください。

よくある質問

古物商許可申請書メーカーだけで申請手続は完了しますか。

ツールは申請書・誓約書・略歴書等のPDF作成を支援するものです。住民票の写しなどの添付書類の準備、内容確認、管轄警察署への提出等は別途必要です。

個人と法人の両方に対応していますか。

個人版と法人版があり、それぞれの申請に必要な情報を入力して書類を作成できます。利用前に公式サイトで最新の対応範囲をご確認ください。

このツールを使えば許可を取得できますか。

ツールの利用は許可取得を保証するものではありません。提出前に申請内容と必要書類を確認し、判断に迷う場合は管轄警察署又は専門家へご相談ください。

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ご自身で申請書を作成する方へ

古物商許可申請書メーカーは、入力内容から申請書・誓約書・略歴書等のPDF作成を支援するセルフサービスです。許可取得を保証するものではなく、添付書類の準備、内容確認及び警察署への提出は別途必要です。

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